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西の魔女が死んだ
イギリス人のおばあちゃんが教えてくれた、
とても大切な、人生の宝物。

西の魔女が死んだ 

著者 梨木 香歩
新潮文庫/定価(税込)420円

《ストーリー》
学校に行く気がしない少女・まいは、田舎の祖母のもとで生活することに。 英国出身の祖母の、自然に寄り添うような暮らしぶりは、まいに新鮮な驚き、喜びを与える。 そしてまいは、祖母が魔女の家系だということを知り、「魔女修行」を始める。
《感想》
面白くて一気に読み進み、ラストは今思い出しても涙が出るくらいの感動がありました!ファンタジーのようでいて、ストーリーにも登場人物の気持ちにも手に取るようなリアリティがあります。 そして、自然とともに暮らすおばあちゃんのライフスタイルが素敵! 小説の中で「こんな生活は古い」といわれるような場面もありますが、エコの時代の最先端をいくようなおしゃれな暮らしです。 親子で、おばあちゃんと孫で、それぞれが楽しく読める本だと思います。(ビビーノ)
わたしを離さないで
残酷な運命に翻弄される若者たちの一生を感動的に描いた、
ブッカー賞作家の新たなる代表作

わたしを離さないで

著者 カズオ・イシグロ
ハヤカワepi文庫/定価(税込)840円

《ストーリー》
優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。そこは世間と隔離された施設ヘールシャムで、図画工作に力を入れた授業が行われ、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちの不思議な態度…。彼女の回想によって、ヘールシャムの驚くべき真実が明かされていく。
《感想》
予備知識がなく読み始めましたが、それが良かったのかもしれません。登場人物たちの過酷な運命の中で必死に何かを見出そうとし、生を全うしようとする姿に、心を強く揺さぶられました。今まで読んだことのある本と全く違う、「悲しい」と言わせずに悲しみを表現しているような本でした。(しずしず)

愛がなくても喰ってゆけます
「きのう、何食べた?」で人気の作者が描く
エッセイ・グルメ漫画

愛がなくても喰ってゆけます

著者 よしなが ふみ
太田出版/定価(税込)924円

《ストーリー》
「仕事と寝てる時以外は食い物の事を考えて生きている。」料理も外食も大好きな作者が薦める実在のお店紹介に加え、フィクションとはありますが彼女の漫画家生活の日常が描かれています。
《感想》
作者が通いつめるお店と料理の数々がMAPつきで紹介されています。実際に西荻窪の「鮨たなか」と池袋の「中国茶館2号店」に行ってきました。2005年の作品なので味が変わっていたらどうしようと思いましたが漫画通り大満足でした。食いしん坊の方必見です!(アラビアの羊飼い)

リンさんの小さな子
珠玉の短編
言葉を超えた心のふれ合いに、涙

リンさんの小さな子

著者 フィリップ クローデル Philippe Claudel  翻訳 高橋 啓
みすず書房/定価(税込)1890円

《ストーリー》
生まれたばかりの孫娘と二人、戦火の国を離れ、言葉もわからない国へ難民としてやってきたリンさん。孫娘を守ることばかりを考える毎日の中で、大切な友達ができるのですが…。
《感想》
ページ全体から、行間から、ヒタヒタとした悲しさと美しさを感じる本。
「こんにちわ」を名前と思い込んでしまうほど、言葉の通じないリンさんと友達がお互いの悲しみを理解し、プレゼントを贈りあうほどの間に。 このプレゼントのシーンや、「リンさんと小さな子」の関係が分かった時、 そして最後の2行に涙がぼろぼろぼろっと出ました。 シンプルで悲しくて美しくて、二度、三度と読みたくなります。(ねこ店長)

トーキョー・プリズン
戦争の暗部をえぐる傑作長編ミステリー
スリリングなストーリー展開 + 戦争犯罪も一考

トーキョー・プリズン

著者 柳広司
角川文庫/定価(税込)700円

《ストーリー》
第二次世界大戦終了後のトーキョー。元軍人フェアフィールド(オーストラリア人)は囚人・貴島の記憶を取り戻すために、巣鴨プリズン(刑務所?)を訪れた。そこで次々と不可解な事件が発生。貴島とともに事件の真相を追っていく。
《感想》
1.元軍人が探しに来た友人はどこにいるのか?死んでるのか?
2.捕虜虐待で死刑確実の日本兵は、本当に虐待していたのか?
3.プリズン内で起きた連続毒殺事件
以上がからみあっておもしろい。
また日本人でもアメリカ人でもない主人公だからこそ悲惨さを感情に訴えるのではなく、とても中立的な視点で当時の日本を見てるのが興味深かった。
謎解きやトリックは、「ちょっとムリだろ」と思わないでもない結末だが、「戦争犯罪」についてちょっと考えさせられました。 (おじゃるまる)

赤めだか

講談社エッセイ賞受賞
立川談春が綴る落語家人生

赤めだか

著者 立川 談春
扶桑社/定価(税込)1,400円

《ストーリー》
高校を中退し天才・立川談志に入門。弟子入りを決めたきっかけから真打昇進までの様々なエピソードと談志師匠の魅力、人間国宝・五代目「柳家小さん」師匠との交流などが赤裸々に綴られている。
《感想》
落語に詳しくない私でも笑って泣いて一気に読めた作品です。落語家として舞台に立つまでの過酷な修行時代の中でも特におもしろかったのが、築地魚河岸で自転車にシューマイ1200個をくくり付け配達したお話。失敗談のひとつひとつがネタになっていて、とにかく上手いな~と感心してしまいました。(ヨウヨウ)

深夜食堂

メニューは豚汁定食だけ
深夜12時開店、小さな「めしや」の物語

深夜食堂

著者 安倍夜郎
小学館/定価(税込)780円

《ストーリー》
繁華街の片隅に深夜営業する小さな食堂のお話。メニューは豚汁定食のみ。ただし「できるもんなら作るよ」という店主が出す素朴で懐かしい料理に、ヤクザや売れない演歌歌手、ストリッパーなどクセのある客が続々来店。秋にはドラマ化されます。
《感想》
客の注文で毎回出てくる料理は凝ってるわけでも絶品なわけでもなく、「赤いウィンナー」「きのうのカレー」「ナポリタン」と素朴で昭和な家庭料理の数々。なのに何故だか、ものすごく食べたくなります!料理にまつわる客の思い入れも、またしみじみと心に響き、小腹の空いている時には要注意な漫画です。(あらべえ)

13階段
第47回江戸川乱歩賞受賞作
他人の冤罪を晴らすために、人はどこまでできるのか

13階段

著者 高野和明
講談社文庫/定価(税込)680円

《ストーリー》
犯罪者の矯正に絶望した元刑務官と傷害致死を犯し仮釈放中の青年が、記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすために捜査を始める。期限はわずか3ヵ月。死刑囚のかすかな記憶、“階段”だけを頼りに捜査を始める。二人は無実の男を救えるのか?
《感想》
タイトルの「13階段」と、刑務官と前科のある青年という設定に興味を引かれて、思わず買ってしまいました。読み進めて行くうちに、死刑を執行する人達の様々な苦悩や、死刑が執行されるタイミングに政治的な背景が見え隠れして、自分との生活とかけ離れた内容に、あっ問いう間に読み終えてしまいました。最後にハラハラドキドキ、二転三転するストーリーの展開も魅力です。(編集部 ぱんだ)

墨東綺譚

季節の移り変わりとともに描かれる
初老の男と、遊女の恋

墨東綺譚

著者 永井荷風
岩波文庫/定価(税込)483円

《ストーリー》
墨水の東、つまり隅田川の東にある色町で、老いた作家がお雪という若い娼婦に出会い、やがて彼女のもとに通うようになる。梅雨明けから、秋の彼岸までの季節の移り変わりとともに、静かに展開していく大人の恋の物語。荷風五十八歳の作。
《感想》
携帯電話もメールもない時代。会うたびに、これで最後かもしれないと、心のどこかで感じている二人の恋は、はかなくも美しい一瞬のきらめきがあります。昭和初期の下町の風情や、女のしぐさを通して描かれる季節にも、今の日本には失われた美しさがあります。ずっと連絡もなく、突然現れた男に、「あなた。心配したのよ。それでも、まァ、よかったわねえ」と笑顔を見せるお雪の軽やかさが、なんとも粋で、憧れます。 (編集部 ロビン)

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